2020年10月23日金曜日

『判決、ふたつの希望』

「ワールド映画ゼミ」では、
もろもろの説明の後、
まずは『オマールの壁』を見ました。
これは前期と同じ。
でも、前期の2本目として見た
『おじいちゃんの里帰り』
が、なんとAmazon Prime で見られなくなっていました。
で、新たに選んだのが

『判決、ふたつの希望』

です。
この映画については、
以前、ここでも触れたのですが、
今回もう一度(というか、かなり細かく2度)見て、
おもしろいしいい映画だと思うんですが、
ちょっと難しかったかも、
と思っています。
いや、ストーリーは難しくないんです。
ただ、たとえば電線だらけの入り組んだ路地が出てくるんですが、
これはつまり、パレスチナ難民のキャンプなんです。
(西ベイルートにあるマール・エリアス・キャンプです。)
あるいは、白黒画面で演説している男、
彼はバシール・ジュマイエル、
つまりレバノン軍団の創始者です。
さらには、ファッスーフ通りの名前が出ますが、
これはグーグル・マップでは見つかりません。
東ベイルートの、
つまりキリスト教徒地区であるアーシュラフィーク地区にある通りです。
こうしたことは、
大学1年生だと、
そもそも見つけ出すのが難しいかも、ということです。

この記事を読んでいくと、


監督の実家が、
サブラやシャティーラから1キロのところだと書いてありました。


パレスチナ難民は、
もちろんイスラエル国内にいて、
彼らが『オマールの壁』の主人公なわけですが、
実は、イスラエル国外にも、
ほぼ同じ数の難民がいると言います。
今回は、レバノンにいるパレスチナ難民の物語です。
2つの映画を並べることで、
この問題の広がりを感じてもらえると思っています。