先週末から今週初めは、
オンライン授業の準備、けっこう大変でした。
それもこれも、
映画『判決、ふたつの希望』
の解説が、かなり込み入っていたせいです。
調べることも、確認すべきことも多くあり、
まずはそれらを片っ端から片付けていき、
学生の常識からみて必要そうなことをピックアップし、
わかりやすそうな順番に並べ、
順にパワポにしていくわけです。
結局でき上ったものは3本。
1)状況説明(48分)
2)分析準備(40分)
3)分析例 (48分)
となり、
1コマの時間(100分)を越えてしまいました。
まあ、学生は「長すぎ!」と思うでしょうが、
今回ばかりは許してもらいましょう。
最後の「分析例」は、
とりあえず3通りしてしておきました。
①主人公二人の対立は、レバノン内戦の再現である
ただしその背景には、この内戦の記憶が、
「恩赦法」などによって封印されてしまった、
ということがあります。
その点を指摘するのが大事、としました。
②主人公ふたりは、ともに「難民」だ
一方は「ダムール虐殺」の、
他方はもう、放浪のパレスチナ難民です。
この両者が難民となってゆく過程の対比が、
映画の構造にもなっている、と考えてみるわけです。
③「男」と「女」の対立
主人公二人、そしてかれらを取り巻く「男」たちは、
みな一様に「マッチョ」です。
(戦争を引き起こしてきたのは、いつだって「マチズモ」なのです。)
彼らに対比されているのが、
主人公たちの妻たち、女性弁護士、などです。
この対立軸で見るのは、「映画を見る」練習になると思います。
というわけで今回は、
この「ワールド映画」の1コマを充実させるため、
週末丸ごと使い切りました!