2023年6月16日金曜日

『スティルウォーター』

今や有名人となりましたが、
わたしにとっては『扉をたたく人』の監督&脚本家である、
トム・マッカーシー。
彼の最新作である、

『スティルウォーター』(2020)

を見てみました。
(一昨日見たマット・デイモン繋がりです。)


この映画、「映画」としてはなかなか掘り出し物でした。
英語とフランス語が混じっている感じもおもしろいし。

マルセイユで刑に服している娘、
アメリカにいるその父親は、
面会のために時々マルセイユを訪れます。
そしてあるとき、それは刑務所に入って4年経っていたのですが、
娘は自分の無実を証明できる道筋があると言い出すのです。
けれども、弁護士はまったく取り合わず、
父親は単独で、「捜査」に乗り出します。が……
というお話。

父親役であるマット・デイモンは、
高校中退で荒れた生活をしてきたわがままな男、ですが、
今は信心深い、娘を思う父親です。
そして彼は、マルセイユに滞在する中で、
ある母娘と仲良くなります。
特に9歳の娘とは、
英語とフランス語で話が通じないのに、
とても気が合うのでした。
(映画的には、この少女がかわいくて、ほっとします。)
この二人、ヴェロドロームにOMの応援にも行くのです。

ただし……
かなり強烈な批判もあります;


2007年、イタリアのペルージャで起きた、
イギリス人留学生の殺害事件にヒントを得ており、
しかも、無実となった人物を、
犯罪に加担した人間として描いている、というのです。
Mmm、これは、どうなんでしょう、
わたしにはすぐには判断できません……

そう言えば、
馴染みのフランス人俳優たちも出演しています。
『最強のふたり』のイヴォンヌ役の、アンヌ・ル・ニ、
強面のムーサ・マースクリ、
そしてカミーユ・コタンは英語が上手でした。