2023年6月18日日曜日

『アメリカン・リポーター』

劇場未公開で、アマプラにあった

『アメリカン・リポーター』(2016)

を見てみました。
ティナ・フェイが主演で、
マーゴット・ロビーも出ています。


(これ、アマプラのと字幕が全然違います。
アマプラの方がいいと思います。)

舞台のほとんどはアフガニスタン。
ネトフリの紹介文は

人生に行き詰まったアメリカ人女性レポーターがアフガニスタンへ。
慣れない従軍取材に戸惑いながらも、特ダネ探しに奔走するうち、
本当の自分を再発見していく。

ああ、さすが、うまい。
特に最初の行が、いわゆる「ログライン」になっていて、
こんなログラインがあったからこそ、
製作が決定したんだろうなと想像します。
ハリウッド的。

映画は、最後まで見ましたが、
構成がゆるいというか、
物語の「展開」が多く、
「転回」が少ないというか。
また、アフガニスタンが舞台ですが、
つまりは「アフガニスタンのアメリカ人」の物語で、
アフガンの人々は背景です。
でもまあそれはそれとして、
マーゴット・ロビーが出てるのに日本で公開されなかったということは、
興行側が、
この映画は日本ではウケナイと判断したということなんでしょう。
アフガニスタンは、
そうでなくても「忘れられた戦場」なので、
動員力は弱いと。
(それが当たっているかどうかはともかく。)

印象に残ったのは、
ラスト近く、
NYに戻るヒロインと、
かつて彼女の通訳をしていた現地の男性との別れの場面。
彼女は、「アメリカならハグなんだけど」
と言いますが、彼はまったくそんな素振りは見せません。
アフガニスタンで、人前でそんなことをしたら大変です。
そして彼は、そっとスーツケースの把手を握り、
それを彼女の方に少し押しやります。
で、彼女もその把手を掴んだとき、
二人の手が、わずかに触れあうのです。
数瞬、二人は手をどけません。
なかなかいい別れの場面でした。