2009年1月7日水曜日

490円


今日地元の小さな本屋をのぞいたら、入ってすぐの一番いい場所に、3面出しの平積みになっている大型本が。何かと思ったら、本というより「CDマガジン」でした。

その名も、「落語・昭和の名人 決定版」。今はその第一巻、古今亭志ん朝が並んでいるのでした。で、こういうシリーズものはたいていそうですが、今回もまた、第一巻のみ特別定価 490円。おお、それなら買いましょう!

落語は、一時期通勤のクルマの中で、本当によく聞きました。前にも書いたかもしれませんが、わたしのごひいきは、断然六代目円生(画像)です。彼の全集、カセット(懐かしいですね)で30巻以上、多分すべて5回以上聞きました。特に好きなのは、唐茄子屋、文七元結(もっとい)、居残り左平次、文違い…… まあ考えだすと、色々出てきます。


(↑ 声だけでもどうぞ。これ、わたしもテレビで録画したもの持ってます!)

クルマの中なので、これは! と思った箇所は、円生の独特の言い回しを真似て遊んだりもしました。やると意外に面白いんですよ、これが。

今、テレビのお笑いは、長くても5分、短いと1分なんてのもありますね。でも、たとえば唐茄子屋だったら、これは40分以上はありますから、まあ、深夜以外でテレビで流れることはないでしょう。というわけで、笑いの質はだいぶ違います。

そういえば、クルマでは浪曲も聴きました。これはもう、広沢虎造にとどめを刺します。国定忠治の話なんか、ほんと、泣けます。(まじで!)ある時など、大学に行く道中で聴いて、あまりにいいもんだから、昼休みに同僚にその物語を説明したら、なんと年配の先生の目に涙が! 実話です!

というわけで、いつものように話が逸れました。志ん朝は、「最後の名人」と言われるだけあって、これはもう素晴らしいです。最近の落語家なので、たいてい音質もいいです。(円生などの場合、録音年代によって、音質も芸も、随分違います。わたしは後期が好きです。)というわけなので、490円、これなら十分試す価値はあると思います。だまされたと思って、聞いてみてください!(ちなみに版元の小学館からは、びた一文もらってません!)
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言い忘れましたが、明日から、山田太一脚本のドラマが始まるようですね。見ます? わたしは見るつもりです!