わたしの若い若い友の中村さんは、この4月から、マルチニックに留学しています。彼の、カリブの風が感じられるブログは注目です。
わたしもこれを読んで、少しずつ勉強しています。11日のブログに登場するコンフィアン氏、実は先日、彼の作ったクレオール語の辞書を注文したばかり。(高いの!)その時も、中村さんの助言を仰いだのでした。これからの滞在で、い~~っぱい仕込んできてくれるでしょう。楽しみです!
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さて、今日DVDで、『イブラヒムおじさんとコーランの花たち』という映画を見ました。舞台は1960年代のパリ。16歳のユダヤ人少年と、トルコ人の老人(彼がイブラヒムです。)の交流を中心に描かれています。
パリの、たとえばモンマルトルの丘の向こう側などは、いわゆる「パリ」とは異質な空間です。「フランス映画ゼミ」なら、やはりこういうパリも見せた方がいいかな、と考えているところです。で……
この映画の中心となる場所は、「ブルー通り」と呼ばれていたのですが、上に挙げたサイトで見てみると、これってメトロのカデ駅の近くでした。
カデ駅! 実はこの駅、ある別の映画でも、とても重要な場所として登場していました。その映画とは、『サンドイッチの年』です。この映画の主人公ヴィクトール・ラヴィンスキーも、やはりユダヤ人でした。そう、カデ駅の近くには、シナゴーグがいくつかあるのです。(どちらの作品の場合も、シナゴーグ自体は登場していないのですが。)
『サンドイッチの年』は、きちんとできたいい映画だと思います。起承転結がはっきりしていて、伏線もきっちり張られ、物語の進行に従って登場人物も増えてゆき…… 考えてみたら、2作品とも、ユダヤ人少年の「成長物語」という側面が強くあります。これは偶然なんでしょうか?
ゼミで『サンドイッチの年』を見せることも考えたのですが、いかんせん1回の授業に収まりません。2回使うのものなあ…… で、1回で収まる『イブラヒム』が候補として浮上しているわけです。
やっぱり、(これは「東京詩」も同じことなのですが)半期は短いですねえ。1年あれば、もっといろんなことができるんですが。まあ、できるかぎり詰め込みましょう。
ではみなさん、梅雨のただ中、体調に気を付けて、今週もがんばりましょう!