2009年6月2日火曜日

ディスカッション


今日はいい天気で、気持のいい東京でした。昼飯には、総勢4人でラーメン屋まででかけ、午後会議のないわたしは肉ニラ定食、会議のある方たちはそれなりに、召し上がっていました。学食も嫌いじゃないけど、ここのラーメン屋けっこううまい! こんな店が、自宅の近くにもあったらなあ。

で、今日のフランス映画ゼミは、映画観賞をお休みして、「ディスカッション・デー」といたしました。小さめの部屋に丸く座って、おお、ゼミらしい! 結果的には、みんなわりと活発に意見を言ってくれて、やってよかったと思いました。

いくつか話題になったのですが…… たとえば、『アンジェラ』が白黒で撮影されていることの効果、は一番意見が多かったかな? 

はっきり、カラーにしたほうが良かった、という人が、二人いて、彼らはやはり「色」が見たいのだ、と思っているようでした。

面白いのは、中に一人だけ、「白黒だと、自分の好きな色に見える」という学生がいたことです。わたしなどは、白黒は白黒であり、がんばればなんとか色も想像できますが、フツーにしているのではまあムリ。ところが彼女は、『アンジェラ』って白黒でしたっけ? なんて言い出す始末。どうやら、自分なりの「カラー」で見ていたようです。これは驚き。もしかして特殊な才能かも!?

まあ一般的に言って、白黒にすれば、物の形態に注目が集まることになるでしょう。色が付けば、それはもちろん色にも注意がいくわけですから、その分形態への意識は下がるでしょう。

ただ、白黒の世界は、2分法の世界、というわけではないでしょう。先日の講演会でも、藤部さんが強調していたとおり、白と黒の間には、無限の諧調が、グラデーションがあります。そこをこそ見て欲しいと、作り手たちは思っているようでした。

でもまあ、みんなで同じ映画を見ておいて、それについて感想をぶつけ合うってのは、できそうでできない経験でしょう。わたしも楽しかったです!