2010年1月10日日曜日

世界中のアフリカ 2010


ムンシさんはコンゴ出身。宣教師でありつつ、大学で教えてもいらっしゃいます。


ご存知ゾマホンさん。そのカリスマ性は特筆もの。


右がマリ出身のママドゥさん、左はセネガル出身のボカさん。かっこいい!

これは昨日のものではありませんが、こんな感じです;

http://www.youtube.com/watch?v=vSQpk9RmbSw

                                               ◇

というわけで昨夜は、<世界中のアフリカ 2010>に参加してきました。これはもう、この手のイベントとしては破格の面白さ! 期待以上の夜を過ごせました。

まず第1部は、朗読。旦敬介さんが自作の短編小説(ウガンダ国境の風景!)を、管さんがジャメイカ・ キンケイドの『水底に』(管訳)の短編小説(夢幻的でありつつひんやりリアルな肌触り!)を、そして中村和恵さんはアール・ラヴレイスの『ドラゴンは踊れない』(中村訳)から、やはり短編小説2つ、これは英語での流れるような朗読でした。まあみなさん上手なこと。

そして第2部では、ムンシさんとゾマホンさんのトークです。(司会は中村さん)これは…… 話すと長~くなるんですが、底流にあるのは、アフリカを取り巻く状況が、たとえば日本でもちゃんと理解されていない現実を変えていこうとする、強い意志です。

「日本で報道されるアフリカのニュースは、もう80%ウソです。でもなぜ? それは日本のマスコミが、ヨーロッパやアメリカ経由のニュースを垂れ流しているから。そうしたニュースは、もちろんヨーロッパやアメリカに都合のいいように改変されているのだから」

たしかに、たとえばムンシさんのお知り合い(というのも変ですが)であるシスターが、ほんの数週間前に暗殺されました。彼女は、大国の意図を知りすぎていたためだといいます。

「大国が、直接手を下すわけでも、指令を出すわけでもないかもしれない。でも、知りすぎたシスターだけでなく、国民のための思う大統領は必ず暗殺される。大国に都合のいい大統領だけが、のうのうと暮らしている、家族はみんな欧米に住まわせて」

で、やはり1番大切なのは教育だといいます。

「たとえばベナンで大統領選挙がある、その演説はフランス語だ。でも、ベナンの識字率は25%くらいだし、フランス語がわからない国民はあまりに多い」

教育、特に初等・中等教育は、ものすごく大事です。日本が、曲がりなりにもやっていけてるのは、義務教育のおかげもとても大きいでしょう。

そして、もし<アフリカ>に少しでも興味がおありなら、『世界中のアフリカへ行こう』、これは必読。単純に目から鱗の面白さです。そしてその次の1冊は、『フランサフリック』。これは少し高いけれど、あきれる話満載。この「フランサフリック」という言葉は、今ではほとんど普通名詞に近くて、先日ここで紹介したティケン・ジャー・ファコリーの曲などには、よく出てくる単語なんです。まあ簡単にいえば、フランスがいかにアフリカを食い物にしてきたか、という話です。

そして第3部。ママドゥとボカの癒しの音楽です。これはわたしには、どこかリュートの響きを感じさせるものでした。いいものです……

というわけで、すごく内容充実の夜だったのですが、それ以外にも、昔の同級生には会うわ、「東京詩」にも参加してくださったKさんとお茶はできるは、学生2人とビールは飲めるは、とてもいい夜でした。来年もやってください!!