2017年6月22日木曜日

BWV1060

Mozart を聞いているときはMozart がいいし、
Brahms を聞いているときは Brahms がいいのですが、
それでも、
強いて一人を挙げるとするなら、
わたしは Bach が好きです。
で、
その中でも、
これもカナリ強いて挙げれば、
BWV1060 の、
2台のチェンバロのための協奏曲(第1番)
が好きです。
(2, 3日前、ラジオを聞いていて、
唐突にこの曲が始まり、
昔からの友人と、
その時いた新宿駅のホームでばったり会ったかのような気がしました。)

https://www.youtube.com/watch?v=KDn7kNOZ-E0&list=PL2CD9B01526286169 C mineur

ほんとに、名曲だと思います。
(ふだん愛聴しているのも、まさにこのピノック版です。
もちろん、CDの音はもっときれいです。)


そしてこの曲は、原曲があるとされていて、
それが、
オーボエとヴァイオリンのための協奏曲
だとされています。
ただこちらの曲は、楽譜がなく、
仕方ないので、「2台のチェンバロ」を編曲して、
今あるこの曲が作られました。
(というか、復元されました、というべきでしょうか?)

https://www.youtube.com/watch?v=178rHC7EZEQ  D mineur

これもまた素晴らしいです。

そしておもしろいのは、
「2台のチェンバロ」はハ短調なんですが、
「オーボエとヴァイオリン」のほうは、
ハ短調ばかりでなく、
(このYouTubeのように)
ニ短調で演奏されることも多いということです。
というのも、
バッハが自分でチェンバロ用に編曲する際には、
全体が一音下げられていることが多く、
もしそれに倣うなら、
「オーボエとヴァイオリン」のほうは、逆にハ短調から一音上げて、
ニ短調になるんじゃ?
と考えられているようです。

たとえばホリガーは、
クレーメルとはハ短調で、
グリュミオーとはニ短調で、
録音しています。
個人的には、ハ短調のほうが好きです。
(ホリガーとヒラリー・ハーンの組み合わせで聞いてみたい、
ハ短調で!)