『わたしの人生設計』
を見てみました。
フランス、ドイツ、日本、などで活躍していた女性建築家が、
ふと、故国イタリアに戻る決心をして、
(周囲に驚かれ)
そして実際戻ってみると、
男性中心主義のドメスティックな社会で、
仕事を得るにも苦労する、
そしてその苦労の中で、
あるゲイの男性と知り合い、
繋がりを広げてゆく、という物語です。
コメディなので、全体のトーンは軽いです。
もちろん、女性の抱える問題がテーマなんですが、
おもしろかったのは、
「イタリア」のイメージです。
さっき、主人公の決断に周囲が驚いた、
と書きましたが、
それは、「あんな閉鎖的な、国際的じゃないところに行くの?」
という驚きなんです。
実際はともかく、
少なくともイタリア人自身は、
「イタリア」のことをそう考えているようでした。
(別のイタリア人青年も、同じ内容を語ります。)
そして続けてもう1本、
『Viva ! 公務員』
もイタリア映画です。
かつてイタリアでは、公務員は「天国」でした。
つぶれないし、
仕事は適当にやればいいし、
年金はあるし、
というわけです。
主人公の中年男性も、
この教えを父親からたたき込まれ、
実際公務員になっています。
が、
ついにイタリアでも経費削減の嵐が吹き始め、
哀れ彼は「リストラ」の対象となるのです……
この映画、前半の「公務員」がらみの部分はまあまあいいと思うんですが、
後半、別のテーマに滑って行き、
それが前半とあまり上手く噛み合っていない気がしました。
ただこちらも、
イタリアでは大ヒットだったようで、
イタリア人の自己意識みたいなものは、
そこここにでていて、それはおもしろい部分でした。
(全体としては、まあ……、という感じ。)
気分転換によかったです。