2023年4月15日土曜日

『ブルゴーニュで会いましょう』

アマプラで無料だったので、
さくっと見てみたのが、

『ブルゴーニュで会いましょう』(2015)

です。
ジェラール・ランヴァン、
ジャリル・レスペール、が出ています。


ブルゴーニュでワイン農家を営むフランソワは、
3年前に妻を亡くして以来やる気を失い、
今や農家は破綻寸前。
このままでは広大な畑が競売にかけられてしまいます。
そんなとき、
15年前に農業を嫌ってパリに出て、
今や有名テイスティング家となった長男が、
散々迷った末、
この農家を引き継ぐ決心をします。
これで、銀行からは、
1年の猶予が与えられるからです。
ただこの父子は、仲が悪い。
なのでワイン作りは簡単には進まず……というお話。

まあ、甘く言って、70点くらい?
ブルゴーニュの畑の景色は美しいですが、
あとは、ややムリのある、ベタな話です。
そしてこの映画を貫いている「思想」は、
伝統を重んじる「よきフランス人」にとって、
アメリカと日本は相容れない敵であり、
そうした文化に染まったフランス人もいるから、それにも注意すべき、
そして「フランス人」こそは、
ローマ以来の伝統を引き継ぐものなのだ、
というところでしょうか。
実はフランソワの畑の隣には、
ライヴァルである醸造家がやはり広い畑を持っており、
その家の娘は、いったんアメリカ人と結婚するのです。
でも、1年で離婚。
懐かしの畑に戻ってきます。
「フランス人」にとっての原風景である、
ブドウ畑の中に。
そして日本は、フランソワが息詰まったとき、
その畑を買い取ろうとしゃしゃり出てくる役目です。

そしてこの、フランスの魂とも言えるワインを扱う映画には、
アフリカ系も、アラブ系も、アジア系も、
影も形もありません。
見事に全員ヨーロッパ系白人です。
フランス映画が、一般にドメスティックに見えることに、
この映画も貢献しています。

主役であるジャリル・レスペールは、
この映画が印象に残っています。
彼が主演でした。


こんな作品もありました。


これはネトフリに、『ブラザー 若者たちの掟』
というタイトルで挙がっていました。

また、この映画ではバスの運転手でした。


それからジェラール・ランヴァンですが、
彼はやっぱり、
やさぐれ刑事かなんかの方が、
似合うと感じました。