2024年7月31日水曜日

「イスラエルに「厳罰」を与える」

このタイミングで、
ハマスの最強指導者が、イラン領内で殺害されました。


別のニュースによると、ハメネイ師は、

「シオニスト体制(イスラエル)は我々の家で客人を殉教させ、
自ら厳しい処罰への下地を整えた」

と語ったとされています。

イランが攻撃してくる可能性が高いことは、
何もモサドに聞かなくても分かります。
分かった上で、(おそらく)イスラエルはやったと。
となるとその意図は?

イランに攻撃させて、
自分たちの正当性を主張する?
ガザを占領する理由を作る?
解決しないのをハマス側のせいにする?

なんにせよ、嘆かわしい限りです。

トルコ大統領、イスラエルの戦争に介入示唆

もともとイスラエルに批判的だったエルドアンですが、
ここまで言うとは。


パレスチナ問題、
拡大する一方です……

ハリスに期待できるんでしょうか……?

2024年7月28日日曜日

マジュダルシャムス村

今見かけたこのニュース、

イスラエル占領のゴラン高原に攻撃で11人死亡 



ヒズボラに爆撃された(とイスラエルが主張する)のは、
ゴラン高原にあるマジュダルシャムス村。
ここは、あの『シリアの花嫁』の舞台になった村です。


もう10回以上は見た映画なので、
知らない場所である気がしなくて、特に切ない気持ちがします。
ただ、
確認しておかなければならないのは、
この村を含むゴラン高原は、
1967年以来、イスラエルによって「占領」されている土地だ、ということです。
イスラエルは、
あたかも自分の領土が攻撃されたかのように話していますが。

『シリアの花嫁』は、RakutenTV で配信中のようです。
(登録料なし。レンタル料だけ。)

追記:

マジュダルシャムスの地元当局は28日、
死亡した子ども12人はいずれもイスラエルの市民権を持っていなかったと指摘した。」

つまり、全員アラブ系の子供たちですね。
彼らをヒズボラが攻撃するんでしょうか?
ヒズボラはイスラエルの誤爆だとしています。
真相はまだわかりません。
ただ、イスラエルはヒズボラの拠点への空爆を開始しました。


2024年7月26日金曜日

The Obama call Kamala

オバマ夫妻から、カマラ・ハリス副大統領への電話。


いい雰囲気になってきたと思います!
あとは、ガザへの態度ですが……。

クーリエ・ジャパンによれば、
ネタニヤフとの会談後、
彼女は……

ハリスは会見で、ハマスを糾弾し、
イスラエルには自衛権があると認めつつも、
ガザの惨状は看過できないとし、こう述べた。 「その苦しみに対してわれわれが無感覚になることはできず、
私は黙っていません」

早く早く、イスラエルを止めて。

 『座頭市物語』『座頭市 地獄旅』

先日見た「座頭市シリーズ」17作、
『座頭市 血煙り街道』(1967)が素晴らしかったので、
シリーズの中でも、
同じ三隅研次監督&牧浦地志撮影、の2作品を見てみました。

『座頭市物語』(1962)第1作
『座頭市 地獄旅』(1965)第12作

中学生の頃以来なので、何年振り……?
でも、
特に『地獄旅』の方の、
成田三樹夫扮する浪人と座頭市の「目隠し将棋」のシーンは、
記憶の中の映像とほぼ同じでした。
(ただし、白黒だったような気がしていました。
というか、白黒の小さなテレビで見たのかも。
自分用の、ほんとに小さなテレビ、持ってたんですね。)
この映画では、ショットの奥行きが、
度々強調されていました。
また、女性が好意を示した時、
「俺は泥なんだ。俺に近づくと泥を浴びる……」
と言う座頭市は、
幸福を禁じられた存在として、際立つものがありました。

『座頭市物語』は62年ということで白黒で、
なんというか、レンブラントみたいな陰影でした。
ここでも(というかこちらが先ですが)、
やはり女性が好意を示しますが、
市はそれを跳ねつけます。
もちろん、相手を思ってのことです。

そして!
この両作に登場する女性はともに「おたね」です。
そこには、遠い響き合いが(はっきり)あります。

ただ、ここまで見た3作の中では、
『血煙り街道』が一番良かったかな。
もっと見たいです。



Bose QuietComfort Ultra Earbuds

新しいイヤフォンを買ってみました。
今までは、
SONY の、真鍮の、BA方式のものを使っていて、
それはそれで気に入ってたんですが、
周囲にノイズがけっこうある場合、
それがかなり邪魔になるのが難点でした。

で、
初めて、
ノイズ・キャンセリングのイヤフォンを買ってみようと思い、
どうせならいいものをということで、
「世界最高レベル」のノイキャン、
を謳っている、

Bose QuietComfort Ultra Earbuds

を買ってみました。
(高いです。3万円越え!)

このイヤフォンのノイキャン、
想像以上でした。
ノイキャンが始まった瞬間、
す~っと、周囲の音のレベルが下がります。
自宅の部屋の引き戸を開けたとき、
まったく音がしなかったので、びっくりしました。

もちろんゼロにはなりません。
カフェなんかだと、
しゃべってるな、とは分かるんですが、
何を言っているのかは全然聞き取れないくらい、音は小さいです。
特に低い音をキャンセルするのが得意だということですが、
たしかにそうでした。
逆に言うと、
たとえば、隣の席の人が、
スプーンで、ざらざらのお皿を擦る音なんかは、
すごくはっきり聞こえます。
そういうタイプの音もあるわけです。
でも概して、
3段階くらい、音が下がる印象です。

値段は高いなあとは思いますが、
この技術はすごい、とも思いました。
そういう意味では、高くないとも言えそうです。

2024年7月22日月曜日

前期授業終了

ふ~という感じで、
(まあ暑いからっていうのも大きいですが)
前期の授業が終了しました。
この後も、いくつか大学の業務はありますが、
一応一区切りです。
(で、採点が終わればもう一区切りですが、これはまだ先。
というのも、レポートの締め切りを遅めに設定したので、
提出されるのがその分先になるからです。)

ある授業で、
こちらが説明していても、
顔を上げる学生がすごく少ないクラスがあったんですが、
(といって寝てる学生もほとんどいないんですが)
いざ試験をしてみたら、
わりといい成績で、うれしい驚きでした。
聞いてはいたのね、と今さら思いました。
そういうのが、時代のスタイルなんでしょうか?
それとも、もっと黒板にいろいろ書くといいのかな?

でも成績がよかったから、
よしとしましょう!

2024年7月18日木曜日

『座頭市 血煙り街道』

ちょっと趣向を変えて、

『座頭市 血煙り街道』(1967)

を見てみました。

座頭市シリーズの中でも、
(おそらく)名作に数えられる、
三隅研次監督作品です。
ラストの、近衛十四郎との勝負が見せ場、なんですが、
今回見直してみて、
あまりのデキの良さに驚きました。
美しいショット満載で、
うまい緩急もあり、
一切だれることなく、
87分終わります。
素晴らしい。

座頭市シリーズは、
小学校高学年から中学生にかけて、
テレビの深夜放送でよくやっていて、
よく見ていました。
特に長い休みの期間などは、
毎晩のように見ていた記憶があります。

その頃見たもので一番記憶に残っているのは、
『座頭市 地獄旅』
です。
中学生のとき将棋部だったわたしは、
街道を歩きながら座頭市たちが行なう「目隠し将棋」に痺れました。
で、
友人と(授業中に!)やったものですが、
最後に近づくと、
なかなかうまくいかなかったです。
もちろん、二人の棋譜の認識に違いが出てしまうのです。

この『座頭市 地獄旅』も、
三隅研次監督です。
これ、見たいです。
アマプラにないので、買いましょう!

2024年7月17日水曜日

コロナ

わたしの回りでは、
急に増えています。
男性の同僚、
彼とは別の同僚のパートナー、
院生、
学生何人も……

注意いたしましょう!
(今日発症した院生と、
昨日、結構長く廊下で立ち話したのが、
やや不安……)

『キャロル』

レズビアン映画として知られる

『キャロル』

を、大学院ゼミの、前期最終回に見ました。

この映画は、
わたしも院生たちも見たことがあったのですが、
『クィア・シネマ』(菅野優香)
という本で取り上げられていて、
それを読むと、
ええ、そうだったったの!?
という点がいくつもあったので、
見直したというわけです。

本に書いてあった点、
たとえば「ブッチ/フェム」が一瞬登場するとか、
原作小説にはないアイゼンハワー大統領の名前が聞こえるとか、
その通りでした。
(ぜんぜん気づいてませんでした!)
そしてその2点の「意味」が、
本の中で説明されているんですが、
なるほどなあと、勉強になりました。

ただ、
「物語世界の人物とは関係のない視点から撮られたショット」によって、
「現在からの視線」が表現されていると書かれているのですが、
それがどこを指しているのか、よく分かりませんでした。
そういうショットは、一般的にあるものだし、
『キャロル』の中に、
そういう一般的なものとは明らかに違う、
と感じられるショットは見つけられず、
それがちょっと残念でした。
(もちろん、とても勉強になる本であるのは間違いありません。)

同じ章にで、
ヒッチコックの『見知らぬ乗客』も取り上げられています。
もちろん見たことはありますが、
これもまた、もう一度見る必要がありそうです。

そして『キャロル』ですが、
とても好きな映画でしたが、
今回見ても、やっぱり好きでした。

2024年7月13日土曜日

「ドラァグ」

今、たまたま見かけたサイトにあった文章。
備忘のためにコピペします。
「呼びかけ」について検索していて、出てきたものです。

*********************

ルイ・アルチュセールが定式化したイデオロギーの「よびかけ」という考え方です。
アルチュセールは、
警察官が歩いている人に「おい、お前」と呼びかけるという例を使います。
自分のことかなと思ってふりかえることで、
その人は警察官の持つ法の権威に従う主体として位置付けられます。
このふりかえりは強制されたわけではありませんが、
自発的に従属化されるというわけでもありません。
その間のあいまいな行為です。

   ◼︎

『ジェンダー・トラブル』で説明されたのは、
男性が女性としてドラァグを演じるとき、
女性性が模倣であることが強調されるということです。
この効果は、もともと女性が女性を模倣して演じているにすぎないことを、
明示的な「模倣」によって暴くという意味で、
男女の力関係の批判を超えて、
ジェンダーの構造全体を批判をしているわけです。
これに付け加えて、ここではバトラーは、
ドラァグは、異性愛のメランコリー、つまり同性愛をありえないものとして排除し、
排除され哀悼できないという形式で保持し、
異性愛の規範をより強固にしてきた構造を暴いていると言うのです。
つまり、排除されているために絶対に表に出せないものを表現するという意味で、
その政治性はかなり危険でラディカルなものとなっているのです。
ジェンダーはもともとパフォーマンスにすぎないのですが、
同時にパフォーマンス不可能なものとして排除されたものを、
あえてパフォーマンスしてみせるという二重の批判があることになります。


内容そのものが複雑ですが、
分かりやすく書かれていると思いました。
(「ドラァグ」、好きです!)


2024年7月7日日曜日

『さらば愛しきアウトロー』

アマプラにあった、

『さらば愛しきアウトロー』(2018)

を見てみました。
このデヴィッド・ロウリーという監督は、
今までスルーしていたのですが、
完全に間違いでした。
とてもいい映画で、
2回続けて見てしまいました。
そしてもちろん2回目の方が、
より味わい深く感じられました。


原題は、The old man and the gun 『老人と銃』で、
まあ明らかに、『老人と海』を連想させるタイトルです。
(邦題、どうにかならなかったんでしょうか……)

ロバート・レッドフォードの引退作で、
彼が、74歳の銀行強盗を演じます。
ただしこの強盗、紳士的で「ハッピー」に見えるます。
そしてタイトルからの予想に反して、
彼は1度も銃を撃ったことがないのです。

見ていて、
ものごとが連鎖していくのですが、
その連鎖の受け渡しの感じが、とても魅力的。
そして楽しそう。
2度目に見たときには、
そこここのカメラ・アングルに意味があったことにも、
何度も気づかされました。

この監督の、
他の作品も見ることにします。

2024年7月5日金曜日

『アルゴ』

そう言えば見てなかった

『アルゴ』(2012)

が、たまたまBSで始まったので、
そのまま見つづけてみました。
ベン・アフレックが製作・監督・主演をこなしています。
オスカーも取っているので、きわめて有名な作品と言えるんでしょう。


1979のイラン革命。
その流れで起きたイランのアメリカ大使館襲撃事件、
をもとにしたストーリーです。
ほとんどの職員は捕虜になりましたが、
6人だけは逃げだし、
カナダ大使の私邸に匿われました。
その6人を、
イラン側が特定して探し出す前に救出する、という作戦です。

映画としては、「おもしろい」です。
サスペンスがずっと続き、
こちらも緊張しますが、
まあ、そういうものですよね。

ただ、イランの人々の描き方が、
どうなんだろうという気がします。
揃いも揃って、
暴力的で、強圧的で、頭も悪い、単細胞、
という印象です。
そこには、ほとんどなんのグラデーションもありません。
(申し訳程度のものならあります。)

そもそも、1953年のイラン=クーデタは、
CIAが石油資本と組んだものだとされています。
その後アメリカは、パフレヴィー2世と組んで、
甘い汁をたくさん吸ったはずなんですが、
その辺のことは一切触れられていませんでした。

『水の中のつぼみ』 8年振り

大学院ゼミで、

『水の中のつぼみ』

を見ました。
わたしにとっては8年振り。


当時よりは、
セクシャリティーについての言説がずいぶん多く出回っていると感じる中、
やっぱり、その「クィア」さは、
今回の方がより触知できた気がします。
とはいえこれは、思春期の少女たちの話なので、
「わかる」というところまでいってないかもしれませんが、
それでも、映画としてはおもしろかったです。
まあ、アデル・エネル、好きだし!

期日前投票

猛暑の中、
都知事選の期日前投票済ましてきました。
(森林を伐採させ、その開発事業者から献金を受けるような人には、
入れませんでした。)

都知事選の本番は7日ですが、
フランス総選挙の決選投票も7日。
そしてイギリスはもう、目の前!
秋にはアメリカ大統領選挙も。
もちろん他にもあるはずですが。

やっぱり、アメリカの大統領選挙がある年は、
毎回エポック・メイキングになりがちですね。
個人的には、NYT の社説同様、
民主党はバイデンじゃない候補者を立てた方がいい気がしますが、
まあ、オバマもまだ、バイデン押しだって言うし。
民主党については、結局オバマの意見が気になります。
オカシオ=コルテス、出てこないかなあ。

2024年7月2日火曜日

「マクロン大統領“賭け”に負けた?」

強の授業では、当然、

フランスの選挙の話をしました。

1つのクラスは、『戦争より愛のカンケイ』を見る予定だったので、

まさに「ちょうどいい」感じ。

と言うのもこの映画には、

2002年の大統領選挙の場面があり、

そこでは、決戦投票に進んだジャンマリ=ルペン氏も、

ちらっとですが登場するからです。

マリーヌ率いる国民連合の、以前の姿、ですね。


通勤時は、このニュースを聞きました。

https://www.youtube.com/watch?v=DpE_FLhAcFY&t=222s

おもしろかったです。

27年の大統領選挙、興味あります。

フランスがフランスでなくなってしまわないことを、

わたしは願っています。