2009年9月26日土曜日

もっと浜辺を!


土曜日、東京はいい天気でした。

今日は、慶応大学で行われた日本フランス語学会の例会に、参加してきました。テーマは2つ;

1)「フランスの広告の中の言葉遊び」 
2)「直接目的語に現れる文照応詞 ça と le の比較考察」

1) のほうは、具体例が豊富でおもしろかったです。たとえばこんなのはどうでしょう。easyJet という航空会社(画像はスタッフ)の広告だそうです。

En juin, elles sans foot ! Sous les talons, la plage !

このキャチコピーの後ろには、ハイヒールがサッカー・ボールを踏みつぶしている画像があるんだそうですが、だとすると;

「6月、彼女にサッカーなんていらない! ヒールの下は、浜辺!」くらいでしょうか? つまり、elles sans foot は elles s'en foutent (「~はどうでもいい」)でもあるんですね。もちろん「6月」は、ワールドカップの季節で、その熱狂にウンザリしている女性たちをターゲットにしているのでしょう。6月なら、ヴァカンスも近いし。

そしてさらに、後半部分の背後には、このセリフが見えますね。

Sous les pavés, la plage !  「敷石の下は、浜辺だ!」

これは、1968 年の5 月革命の時壁に書かれていたという、有名なセリフです。学生たちは、敷石を投げて戦ったんでしょう。でその後には、浜辺、つまり「自由」が! ということだったんでしょう。

短いキャッチコピーですが、色々隠れてますね!