2013年4月21日日曜日
Neuilly, sa mère
さて今日見たのは、
Neuilly, sa mère
です。
予告編はこれ;
http://www.youtube.com/watch?v=ypAFX1l-Jog
そしてここから順にたどれば、全編見られます;
http://www.youtube.com/watch?v=ufW_8KE4vnQ
主人公のサミーは、アルジェリア系の14歳。
ブルゴーニュ地方シャロン=シュル=ソーヌの「シテ」に住んでいた彼は、
母親が船上の仕事に就くため、
彼女の妹のところに預けられます。
そしてこの妹は、パリの高級住宅地、ヌイイに嫁いでいるのです。
ヌイイは、セーヌを挟んでラ・デファンスと向き合っています。
(姉を演じるのは、『アイシャ』でのアイシャの叔母、
妹は『女はみんな生きている』のマリカです。
もちろん2 人ともアルジェリア系。)
物語は、単純と言えば単純。
シテ出身のサミーが、
ブルジュアのための私立学校に入れられ、
そこに通う従弟、あるいはクラスメートたちと、
楽しく、若々しく、やや政治的な要素もある、
さまざまなドタバタ劇を繰り広げる、というわけです。
政治家になりたい従弟は、
部屋にUMPやサルコジのポスターを張っています。
一方彼の姉が読んでいるのは、これ;
http://www.amazon.co.jp/%E9%87%91%E6%8C%81%E3%81%A1%E3%81%8C%E5%9C%B0%E7%90%83%E3%82%92%E7%A0%B4%E5%A3%8A%E3%81%99%E3%82%8B-%E3%82%A8%E3%83%AB%E3%83%B4%E3%82%A7-%E3%82%B1%E3%83%B3%E3%83%97/dp/484610916X/ref=sr_1_1?ie=UTF8&qid=1366528248&sr=8-1&keywords=%E3%82%A8%E3%83%AB%E3%83%B4%E3%82%A7%E3%80%80%E3%82%B1%E3%83%B3%E3%83%97
ただ娘がこれを読んでいても、
ブルジュアの両親は、何も気に留めませんが。
サミーと仲良くなるブロンドのブルジュア少女は、
Joséphine Japy が演じています。
大人っぽいきれいさで、とても14歳には見えないんですけどね。
単純に面白かったのは、
あるパーティーで、彼女が兄と来ていると知ったサミーが、
「じゃあ、お兄さんに、君と話す許可をもらってこなくちゃ」
という場面。
サミーはムスリム、ということですね。
(そんな彼が、友達に騙されて豚肉を食べてしまう場面、
彼の怒りの大きさに驚かされました。)
そして大事な(?)点。
それはこのヌイイの隣り町からやってくる、
ワルたちの存在です。
(その親玉を演じるのが、あのBooder です。
この映画の主役でした → http://tomo-524.blogspot.jp/2013/02/b-httpwww.html )
このワルたちは、「ピカソのやつら」と呼ばれていますが、
これは Avenue de Picasso 界隈のことを言っているのですね。
ラ・デファンスの裏手(?)にあたるこの地区には、
特徴あるこんな建物が。
そしてここは、『きらきらしてる』の女性たちが住んでいたピュトー地区と、
目と鼻の先なのです。
Neuilly, sa mère は、軽い青春映画だと言えるでしょう。
主な舞台がブルジュア家である点も、やや物足りない。
でも、ヌイイとデファンスが隣り合っていることを、
はっきりと印象付けてくれる作品ではありますね。