2018年3月13日火曜日

パリジェンヌ展

パリジェンヌ展、
やっと今日行くことができました。
この展覧会は、正確には、
ボストン美術館 パリジェンヌ展 時代を映す女性たち
https://www.setagayaartmuseum.or.jp/exhibition/special/detail.php?id=sp00187

と題されていて、
つまり、ボストン美術館の所蔵作品の中から、
「パリジェンヌ」という文脈に乗る作品が選び出されているわけです。
だからなんでしょう、
やはりそこここに「アメリカ」的視線、
つまり、パリジェンヌについての「アメリカ」的な幻想、
といったものが感じられる気がしました。
たとえば、これは目立つのですが、
アメリカ独立戦争の時に活躍したフリゲート艦をモチーフにした髪型(!)、
の女性のイラストとか。

また、ルノワールの「アルジェリアの娘」という絵が展示されているのですが、


この女性、あんまりアラブ女性っぽく見えないと思ったら、
どうやらモデルは白人らしく、
しかも解説によれば、
顔はルノワールの描く「パリジェンヌ」的だと。
で、この展覧会にも並んでいるわけです。
この選択は、大胆ですね。

さらに、ジョセフィン・ベーカーのヴィデオも流れているのですが、
このヴィデオを「パリジェンヌ展」で流すというもの、
なかなかです。
リアルなジョセフィンはアメリカ人で、
ただしフランスでは「アフリカの女王」、
つまり植民地からやってきた、
エキゾチックで「いい女」ということになっていたわけですから。

https://www.youtube.com/watch?v=wmw5eGh888Y

というわけで、
そういうつもりはなくても、
自然に、ちょっとメタな(?)見方になってしまう、
挑戦的な展覧会でした。