上海のことを、
少しずつですが勉強しています。
今は、猫カフェもあるんですね。
http://www.afpbb.com/articles/-/3167463
で、
今日は1日かけて、
『フレンチ上海 東洋のパリを訪ねる』 にむらじゅんこ
を読みました。
教えられることの多い本でした。
写真満載の、130ページほどの本なので、
急げば2~3時間で読めそうですが、
あれこれ追加で調べながら、
じっくりゆっくり読みました。
だから、上海に、
それも1920~30年代の上海に、
1日旅行に行ってきたような気分です。
上海にフランス租界は、
アヘン戦争後の1849年から、
第2次大戦中の1943まで、
約100年間続きました。
そして、イギリス租界とアメリカ租界が、
経済的合理性を求めて共同租界になったときも、
フランスはそれに参加しませんでした。
著者によれば、それはフランスが、
経済力や軍事力ではなく、
文化、芸術や言語という、
いわばソフト・パワーによる支配を目指したからであり、
共和国精神に基づく共生を優先させたからでもある、
とのことでした。
なるほど。
そう考えると、腑に落ちます。
(もちろん、たとえどれほど共和国精神が素晴らしいとしても、
今の場合、その背中にはぴったり植民地主義が張りついているのを、
忘れることはできませんが。)
1930年、上海の人口は300万人を越えます。
そこは、パスポートもヴィザもなしで入れるレアな場所だったので、
ボヘミアンも、
移民も難民もやってきたのです。
そいてまさに混成的な状況が生まれました。
まちがいなく、当時のアジアでは、
もっとも混成的だったでしょう。
タイムマシンがあったら、
ぜひ行ってみたい(時間の中の)「場所」です。