2018年9月12日水曜日

24 jours

アレクサンドル・アルカディー監督の作品は、
これまでにも何本か見てきました。
中でも、これはよかったです。

http://tomo-524.blogspot.com/2016/08/ce-que-le-jour-doit-la-nuit.html

で今回は、彼が2014年に発表した作品、

24 jours

を見てみました。
この「24日」というのは、
2006年の1月20日から、2月13日までの24日間のことです。
この24日間に、ある大事件がありました。
とてもよくまとめられている記事があったので、
リンクを貼ります。

https://blog.goo.ne.jp/harumi-s_2005/e/4b1d536137cb83d1e988e33f0e6fee9e

映画は、この事件を直接扱っています。

https://www.youtube.com/watch?v=MYVJpPK7QPY

とても印象深い映画でした。
題材が題材だけに、
「おもしろい」という表現はためらわれますが。

この12年前の事件、
犯人たちは「差別思想」が何なのかさえ知らなかった気がします。
だからこそ逆に、
この犯罪には、
ユダヤ人に対する根深い差別があったとも言えるのでしょう。

映画は全編、緊張感が絶えることなく、
強いサスペンスを保っていました。
メディア評の中には、
「むごい結末に至ることを知っている」中で、
こうした作劇はいかがか、という批判もありましたが、
(そして観客動員も伸びなかったようですが)
それはドメスティックな見方というもので、
映画は世界中で見られることを考えるべきでしょう。
つまり、事件のことを初めて知る観客が多くいるはずだということです。

いい映画でした。

*刑事たちの会話の中で、
“la fille du RER”
という事件が言及されていました。

http://tomo-524.blogspot.com/2013/11/la-fille-du-rer.html