1月2日。
今年最初に見た映画は、
山田太一も絶賛していたドキュメンタリー、
『ミリキタニの猫』です。
https://www.youtube.com/watch?v=ax9K9a0FS5U
路上生活をしているアジア系の老(自称)画家。
監督であるリンダ・ハッテンドーフは、
彼と路上で交流を持っていましたが、
9.11後、
具体的に彼の世話を焼き始めます。
そしてその過程で、
彼の人生が露わになってゆくのですが、
それは、ちょっと想像を超えるものでした。
カリフォルニア生まれの日系アメリカ人だった彼は、
戦争中、敵国人として収容所に送られ、
アメリカの市民権を放棄させられていたのでした……
単なる過去の発掘ではなく、
その「意味」を探ったところに、
作品の美点があると感じました。
淡々とした74分ですが、
その背後には激動の80年が横たわっています。
ミリキタニは、「三力谷」なのでした。