2022年7月18日月曜日

最終週

大学の授業は最終週に入り、
通常の授業以外の、
オムニバス講座のレポートなども提出されてきて、
もうず~っとレポートを読んでいる感じです。

先週、
『戦争より愛のカンケイ』
を授業で見ました。
この映画については、
ここでも何度か触れているし、
かつて「ふらんす」でも、簡単に紹介しました。


ただ今年は、
いつもと違う観点から解説しています。
それは、「予防原理」であり、
その背後にある「リスク社会」、
そして「社会的費用」、などのことです。
主人公のアルチュールは、
政治的にはバイアに近い。
でも二人を決定的に分けるものがあって、
それは、鳥類学者であるアルチュールが従っている「予防原理」なのです。
そして映画は、
彼がこの原理を捨てる過程を描いているとも言えるのです。

もちろん、
この映画の最大のポイントが「雑種」であることは変わりません。
ただそれが、
リスク社会を背景にしていると考えると、
より現実感が強まる気がします。

何度見ても、
なにかしら思うものですね、
いい映画は。