と見ることがありますが、
ドラマは長いので、
なかなか2度見ることはありません。
『不時着』も『梨泰院』も『バガボンド』も、
1度だけです。
(そういえば『ボイス』は、部分的に2度見ましたが。)
で、
初めて、ちゃんと2回目を見てしまいました、
『ハイエナ』を。
「父親殺し」という韓国ドラマの新境地、
みたいなことをちょっと前に書きましたが、
やはり、それは間違いないと感じました。
こまかい俳優の表情なども、
字幕は簡単に見ればいいので、
今回はじっくり見ることができました。
やっぱりよかったです。
さてでは、主役のチョン・グムジャ以外の女性たちはどう描かれているのか、
と考えてみると、
プ弁護士は、対立から共闘へ、とグムジャの生き方に近づき、
グムジャの個人的な助手であるイ・ジウンは、
自分(の人生)を救ってくれたグムジャを深く愛しています。
つまりこの二人は、
独立心も能力も行動力もあり、いい感じです。
(殺されるソ・ジョンファ、彼女の位置が難しい。
ブルジョワ資本家の3男を恋人に持ち、
一方その兄に監禁されることもあり、
また、企業の裏金のための美術品の管理をし、
最後は「父親」に殺される。
「父親」の犠牲者、
「父親」の犯罪の証明者、
ということになりでしょうか?
その近くにいたために?)
グムジャの上司に当たるキム代表も、
堂々としていて、
その分やや(悪い意味で)「男性的」なところがありますが、
構図としてはやっぱり「父親」の一人であるソン代表と敵対していて、
ベタなことを言うようですが、
父性に対する母性を象っているようです。
母性ということで言うなら、
ジウンにとっては、グムジャが母性そのものであり、
ユン・ヒジェにとっても、ある程度はそうでしょう。
彼は、男性で、エリートですが、
物語の終わりには、
つまり彼の2人の「父親」が(社会的に)死んだ後では、
グムジャ的な論理や価値観を生き始めます。
対極にある原理の側に移動したわけですね。
『ハイエナ』、わたしは 95点をつけます。