昨日は、BOOK246で、ディジタル・コンテンツ系の連続トーク・セッションに参加してきました。今回のゲスト講師は陣野俊史さん。サッカー、文芸評論、そしてフランスのラップまで、守備範囲の広さと深さを兼ね備えた批評家です。
(陣野さんとは、かつて東工大で非常勤講師仲間でした。その時は、堀江さんが助教授でいらして、よくみんなでだべりました。というわけで、陣野さんと会うのは10年ぶりくらい?)
昨日のテーマは、一応「ラップ・フランセ」と言っていいのでしょう。最新のフランスでのラップの動向を紹介してくださって、わたしとしては、実に「おいしい」お話でした。なぜなら、陣野さんの話を受け売りするだけで、授業を1回成立させられるからです!
というわけで、ここでも陣野さんの話を紹介しようと思うのですが、今日から何回かに分けてお伝えしますね。(もったいないので!)
で、まず今日は、1980年、キプロス生まれ(フランス人の母とキプロス人の父)のDiam's(ディアムス)です。(画像・右)彼女は4歳で(母と二人で)フランスにやってくるのですが、詳しくはこちらのwikiで。
ところでみなさん、画像の左側の男性、見覚えありませんか? 実は12月18日付けのこのブログで紹介した、フランスのエミネムこと、Sinik です。Diam's と Sinik は同じ歳で、お互いのアルバムに協力し合っているようです。
(怒りの人 Sinik。陣野さんは、「韓国にSinik のようなアーティストがいないのは実に残念」と語る韓国経済人と対談しているそうです、今発売中の「週刊金曜日」で!)
さて、お待たせしました、Diam's(ダイアモンドからとった「芸名」だそうです。)の曲にいきましょう。一昨年のフランス大統領選挙の際、ロワイヤル女史の選挙運動のバックに使われていた曲だそうです。「わたしのフランス Ma France à moi」です。主人公のオジサンが、「古いフランス」なのでしょう。
歌詞はこちら。
「わたしのフランスは、サルコジに投票するような国じゃない……」
ちなみに彼女は、もっと「優しいラップ」も歌います。
Sinik やエミネムに通じる、繊細な雰囲気が伝わってきますね。(つづく)
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前回の「奇跡」、なんだかまったく「ありふれてない奇跡」を予感させる終わりでした。そして、赤ちゃんを預けて走り去る若い女の子の後ろで流れていたのは、リアーナの「アンブレラ」でしたね。(7月6日に、ここでも大特集したあの曲です。)でもなぜ「アンブレラ」? もしかして、伏線なのでしょうか??