2010年10月4日月曜日

Goutte-d'Or


もう10年も前のことですが、
その年フランスで1番売れた作家は? という記事があり、
なんと1位は、ゾラだったのを覚えています。

ゾラが活躍したのは19世紀後半、というか、
いわゆる第2帝政期だったわけですから、
もう100年以上たっているわけです。

だから意外と言えば意外ですが、
まあゾラは作品数が多いし、どれも文庫化されているし、
どこの本屋にもあるし、たしかに部数でいえば、
相当上位だろうとは想像できます。

それに考えてみれば日本でも、
漱石はまだまだ読まれています。
きっとそんな感じなんでしょう。
ちょっとノスタルジックでもあり。

なぜゾラの話かと言えば、実はあのバルベス駅のすぐ近くに、
グット・ドール通り(画像)というのがあり、
そこからほんの数メートル小道を入ったところが、
『居酒屋』の主人公が新居を構えたところだと分かったからなんです。

新潮文庫の訳では、ここは「グート・ドル新町」となっていて、
この「新町」がよく分からなかったので原文を見ると、
la rue Neuve de la Goutte-d'Or
となっていました。
これはフツーに考えれば、「グット・ドールのヌーヴ通り」ですね?
ところが!

この前パリで買った細かい案内書にも、
例の2巻本のパリ歴史通り辞典にも、「ヌーヴ通り」はないんです。
う~ん、これはもしかして……

そうでした、やはり通りの名前が変わっていました。
しかも、『居酒屋』の連載が終わったまさにその年に!(1877年です。)
今は、イスレット通りと呼ばれ、これがバルベス駅のほんとに近くなんです。

モンマルトル生まれのゾラは、『居酒屋』を書くにあたって、
この界隈のことをずいぶん調べたようです。
(それが彼のやり方ですね。)

バルベスもグット・ドールも、日本ではそれほど耳にしませんが、
行けばやっぱり面白いです!