爽やかな風が吹いた東京。
そして今日見たのは、
Hors-la-loi
です。
http://www.youtube.com/watch?v=Ara-YuepISo
これは「3兄弟の運命の物語」です。
メンバーは、
長兄:ムサウード(ロシュディ・ゼム)
次兄:アブデルカダール(サミ・ブアジラ)
末弟:サイード(ジャメル・ドゥブーズ)
そうです、彼らはアラブ系、
アルジェリア出身の3兄弟です。
映画の時間は、大枠としては、
大戦終戦(=フランスの勝利)から、アルジェリア独立の1962年まで。
この「終わり」から「始まり」までの間に、
インドシナ戦争も、アルジェリア独立戦争もありました。
それはフランスの戦った植民地戦争で、
「フランス帝国の繁栄のためには、植民地は不可欠だ」という思想のもと、
独立を願う人たちから、あまりに大量の血を流させることになりました。
彼らをギロチンにかけるとき、係員が読み上げる
「フランス共和国の名において」
という言葉は、象徴的でしょう。
またアルジェリア(フランスでも)では、
独立運動の方針を巡って、
FLNとMNAが激しく対立、多くの死者さえ出しました。
映画ではまた、ナンテールのビドンヴィルも登場します。
参考:http://tomo-524.blogspot.jp/2013/02/vivre-au-paradis.html
インドシナ戦争に従軍した長兄と、
独立運動に関わり懲役刑をくらった次兄は、
こうした時代に、
FLNの闘志として戦いました。
ただ末弟だけは、
ピガールで「出世」し、
大きなキャバレーを経営するまでに。
けれど彼も、結局この闘争に巻き込まれないでいることはできないのです。
映画のクライマックス近く、
1961年10月17日の、
あの事件が描かれます。
あの事件は、さまざまに取り上げられていますが、
印象深いのは、
http://tomo-524.blogspot.jp/2011/10/blog-post_05.html
です。
そうそう、この映画の監督は、
http://tomo-524.blogspot.jp/2010/01/indigenes.html
を撮った人です。
もちろん、合わせて見ると、
より立体的になりますね。