2013年10月6日日曜日

La très très grande entreprise

久しぶりに太陽を見た気がする日曜日、

La très très grande entreprise

という映画を見てみました。

http://www.youtube.com/watch?v=kvQZXau-RpQ

環境破壊より金儲け、という巨大企業ナテリス。
その企業のせいで廃業に追い込まれたカキ養殖業者や花屋らが、
わずかな賠償金しか取れなかった訴訟に満足せず、
でも裁判続行には新たな証拠が必要なので、
その企業にもぐりこみ、なんとか秘密を探り出そう、という話です。
見どころは、そのもぐりこみ方。
ガードマン、料理人、掃除婦。
それが彼ら3人の選んだ方法です。

全体としてはエンターテイメントで、
本当は重大な話なんですが、
よどむところなく流れてゆきます。
会話もぴりっとしていて、
感じのいい娯楽映画という感じでしょうか。

これを選んだ1つの理由は、
その大会社がデファンスにある、という点でした。が、
その場所の特性は、あまり感じませんでした。

印象に残ったセリフ。
アラブ系であるザック(ロシュディ・ゼム)が、
新たな証拠集めを開始するとき、
「イスラエル方式」で行こう、と言い、さらにまた、
彼が仲間を隠そうそして、やや強く押し過ぎてしまう場面があります。

「ごめん」
「いつもこうなのかい?」
「おれのおやじが、おそろしく乱暴者で、
おれも決めたんだよ、
イスラエル方式で生きていこうって。
アラブ人であることを除いては、ってことだけど」

実はLa Folle Histoire d'amour de Simon Eskenazy にも、
それにやや近い感じのセリフがありました。
あるユダヤ人男性が、女装したアンジェラ(アラブ系)に気があって、
なんとかデートに誘いたいと思うのですが、
それをシモンが「やめとめ」という場面です。

「彼女はな、おまえの顔を見ると、
ガザに入っていた時のイスラエル兵を思い出すって言ってたぞ」

もちろん嘘なのですが、
まあ言い回しとして、日本では出会わないものですね。

そしてマリ・ジランという女優さん。
今までに何度か見たことがありますが、
今回が1番よかったかも。