『カミーユ』
をやっと見ました。
よかったです。
実話に基づいています。
舞台は中央アフリカ、
時は内戦時の2013年前後。
若いヨーロッパ系フランス人であるカミーユ・ルパージュは、
子どもの頃からの夢を追って、
中央アフリカに向かいます。
当時彼の地では、キリスト教系の「反バラカ」と、
イスラム系の「セレカ」が対立し、
殺戮の応酬が続いていました。
その現実を取材し、
報道写真家としてデビューしようと考えたわけです。
紆余曲折合ったものの、
ちょうど、フランス軍の介入の時期と重なり、
フランスでのニュース需要が高まったため、
彼女の写真は有名雑誌に掲載されることに。
彼女の夢は(一応)叶いました。
が……
繰り返されるむごたらしい殺人を目の前にして、
彼女は自分の仕事の意味を疑い始めます。
いわゆる人気報道写真家は、
需要の波が引いた中央アフリカを離れ、
ウクライナなど、
取材要請のある土地に向かいますが、
彼女にはそれもできません。
中央アフリカが、どうしても気になるのです……
ある夜の場面が印象的でした。
それは、男たちと同行し、
戦闘に疲れて帰ってきたカミーユに対して、
女性たちは、たらいにお湯を汲んで、
体を洗ったら?
と言う場面です。
言葉は通じないのです。
でも、女性たちは微笑んで、
カミーユの髪も洗ってあげるのです。
カミーユも彼女らに気持ちを預けています。
これが、転機になります。
ラスト近く、
中央アフリカで彼女と行動を共にしていた人たちを指して、
彼女は言います、
mes frères humains
と。