2021年2月12日金曜日

『ローグ・シティ』

オリヴィエ・マルシャルが監督した、

『ローグ・シティ』(Bronx)

を、ネトフリで見てみました。


舞台はまたしてもマルセイユ。
コルシカ系の麻薬マフィア、
取り締まりに当たるBRI、
彼らと対立する麻薬捜査班、
そしてもちろん(?)悪徳刑事が入り乱れ、
裏切りと復讐が途切れない輪となって展開してゆきます。

この映画の欠点の1つは、
なんといっても、
話や人間関係が複雑すぎること。
しかも(これは仕方ないと思いますが)字幕では、
さらに言葉が切りつめられているため、
ときどき巻き戻さないと話が見えなくなりそうでした。
(劇場で見ていたら、おそらくこんがらがっていたでしょう。)

また、こうしたフィルム・ノワールは、
なにかふっきれたもの、
降りた人間だけがもつ気配、
諦念に似た何か、
を持つものであって欲しいのですが、
今回はそこまで行ってないように感じました。
ジャン・レノも出てるんですが、
今回はなんの魅力もないし。

1つだけ。
この映画でも、
ドラマ Marseille で何度も登場したフェリックス・ピアットの名前が出て、
ちょっと繋がった気もしました。
もちろんピアット(この映画の字幕では「ピア」)は、
有名な「犯罪地区」であるわけですが。
まあ、パリで言えば、
ボビニー、でしょうか?
(もちろん「イメージ」であって、
たとえば昼間のボビニーなんて、
静かでのんびりした町ですが。)