2021年12月20日月曜日

『パリの確率』

大学院ゼミ、いよいよ今年の終わりに近づいてきました。
で、今回は、
ベルモンドとロマン・デュリスという、
(間にドパルデューを挟んだ)
2つの時代のスターの共演作を見てみました。
わたしも、10年振りくらいです。

『パリの確率』(Peut-être)


ロマン・デュリスは、基本、
父親にあるとか、
「ちゃんとした男」になるとかを拒否し、
ただ蝶のように、
きれいな女性たちの間を飛び回るのが好きな、
大人になれないやつ、
を演じさせたら天下一品です。
そしてその分、
イライラさせられもするのですが。

ただこの作品では、
彼は「引き受ける」のです。
クラピッシュ監督と組んだ別の作品では、
(例の3部作のことですが)
一貫して「幼年」、「未成熟」の人なのに、です。

それはともかく、
落ち着いて見ると、
たとえば卵とか、ピストルとか、
もちろん砂とか、
象徴性を持った小物が上手く使われていました。
さすがクラピッシュ、という感じ。

で、今日見て、
今まで以上に印象に残ったのが、
ロマン・デュリスの恋人役の、
ジェラルディーヌ・ペラスです。
彼女はこれにも出てました。


そして最近では、ドパルデューの妻役も。


ここでも、ちょっと愁いを含んでいるあたり、
かわらず魅力的でした。