2021年1月27日水曜日

「マルセイユ」(シーズン1)

ジェラール・ドパルデュー、ブノワ・マジメルが共演する、

「マルセイユ」

シーズン1を見終わりました。(ネトフリです。)
言ってしまえば、現代のオイディプス王物語、という感じ。


舞台はもちろんマルセイユ。
20年以上市長を務めたロベール(ドパルドュー)は、
チェリストである妻の病気もあり、
引退して、自分に仕えてきた副市長ルカ(マジメル)に、
その座を譲ることにします。
が、
そのまま禅譲かと思われたときルカは、
ロベールの最後の大仕事、港の再開発計画に対し、
公然と反対票を投じ、
この計画を潰してしまします。
権力は、譲られるものではなく、奪い取るものだ、
とるかは嘯き、
ここで二人の対立は避けられなくなり、
ロベールは引退を翻し、
自らも市長選に立候補することにします……

この物語に深くかかわってくるのは、
ロベールの娘、ジュリアです。
彼女が、いわばトリックスター的に、
さまざまな動機を励起し、またかき混ぜます。
そして物語が進む中で、
実は、ルカがロベールの隠し子だったことが判明。
そしてルカは、それを知った上で行動していたも分かります。

フェリックス・ピアット(Félix Pyat)という地名も、
たびたび出てきますが、
これは、マルセイユ市の第3区の中の、
1つの地区に相当します。
シテが並び、貧困と、麻薬が蔓延する地域です。
この地区と、ロベール、ルカ、ジュリア、
それぞれとの関係が、
シーズン2以降、より大きな意味を持ってきそうな予感があります。

正直言って、
少しゆるいと感じられる部分もあるのですが、
ちょっと齢とって、
ちょっと雰囲気が変わったブノワ・マジメルが、
やっぱり魅力があります。
またジュリアという女性の、
奔放で行動力があるところも、
魅力の一つです。

シーズン2も、引き続き見ていきます。