2018年1月4日木曜日

Bamako

アイサ・マイガ繋がりでもう1本、

Bamako(2006)

を見てみました。

https://www.youtube.com/watch?v=K1tjoAOfeD0 ←全編版

これもまた、「ふつう」ではない映画でした。
主人公は、一応、メレという女性。
彼女はバーで歌う歌手です。
夫と、幼い子供がいますが、
夫とはうまくいっていません。
……とここまで書くと、「ふつう」の映画に見えるんですが、
実はちがいます。
この一家が、他の家族たちと一緒に暮らしている家、
その広い中庭は、なんと「法廷」になっています。
(比喩でも夢でもありません。)
で今日も、そこで裁判が行われているのですが、
訴えられているのは、
「世界銀行」と「IMF(国際通貨基金)」なんです。
なんだか、すごいです。
で、訴えの内容は、わたしには、共鳴できるものでした。
つまり、訴えられている2団体は、
金融グローバリストであり、
ネオリベであり、
ハゲタカであり、
新植民地主義者である、
そして彼らは、アフリカの富を奪い、
それをアフリカに還元するどころか、
奴隷状態的な労働条件を押し付け、
見殺しにする、と……。

映画では、ドキュメンタリー風に撮られたこの法廷闘争の場面が、
時間の大半を占めます。
明らかに、主題はこちらなのです。

この映画は、公開時、
フランスでの評価は高かったようです。
この作品は、法廷モノ、のつもりで見れば、
映画史上最大の「敵」を相手にしている、
とも言えるのでしょう。