2018年1月3日水曜日

Ma caméra et moi

今年2本目は、
ジネディーヌ・スアレム主演の、

Ma caméra et moi (『わたしのカメラとわたし』)(2002)

を見てみました。


これはちょっと変わった映画でした。

主人公マックスは、生まれた時から、
撮影することに憑りつかれています。
とにかく、女の子も、神も、すべてを撮りたい。
周りからは、医者に行け、と言われながら、
でも大人になると、
撮影代行業を始め、
これで撮り続けても不自然じゃなくなります。
そんな時出会ったのが、盲目の女性、リュシー。
撮られていることに気づかない彼女は、
最高の被写体でした。
やがて、二人は恋に落ち、
さらに撮影は親密なものになりますが、
ある日、マックスは、彼女の変化に気づきます。
リュシーに、やはり盲目のカレシができたのです。
マックスは、二人のデートを撮影します。
ストーカーになって、部屋に忍び込み、
2人を撮影し続けるのです……

撮影するということ、
そして、撮影されるということについての映画、
を期待してみたんですが、
ストーリーは、やや情緒的でした。
それでも少しおもしろかったのは、
映像作家の究極の夢(?)であろう、
すべてを記録する、という行為に、
果敢に挑んでいる点。
そして、「食べる」という行為を、
撮影することのアナロジーにしているらしい点です。
まあたしかに、すべてを撮る(記録する)ことは、
食べることに似ているかもしれません。

主役がスアレムだという一点で見たのですが、
こういう映画もあるのね、という感じでした。
ちなみに、リュシー役を演じたジュリー・ガイエは、
以前、オランド大統領の愛人であることが発覚した女優さんです。