2018年1月19日金曜日

市電

今日は院生と一緒に、
ランチを挟んで、
2本の映画を一緒に見ました。
1本は、ブニュエルの、

『幻影は市電に乗って旅する』(1953)

もう1本は、

『ゾンビ革命』

両方とも、以前ここで紹介したことのある映画です。

前者は、廃車になることが決定した市電、133号を、
夜中、酒に酔ったその運転手と車掌が、
勝手に街中を走らせる、というお話。
そしてそこに、まあいろんな人が乗り込んできて、
いろんなことが起こる、というわけです。
そしてこの「いろんな人」の中には、
労働者も、資本家も、信心深い老女も、
孤児も、公爵も、警官もいます。(屠殺された牛も。)
さらには、背景にある経済的格差の中で、
トウモロコシを密輸するマフィアも登場し、
さながら社会の縮図となっています。
ただ、こうした「現実」が、
夜中に街を走る市電という、
全体として1つの「夢」のような場で生起し、
それがほんとに現実なのかそうじゃないのかわからなくも感じられる、
ということになります。
この、超現実に盛られた現実、という構造は、
とてもブニュエル的だと感じました。