2018年1月24日水曜日

『クラッシュ・テスト』

MFFFの2本目は、

『クラッシュ・テスト』

です。

https://www.youtube.com/watch?v=bMFlatfKf1M

https://www.myfrenchfilmfestival.com/ja/movie?movie=40911

若き女性労働者アグラエの生きがいはたった一つ、
自動車の衝撃耐性実験工場での勤務だ。
ある日、工場が海外移転されることを知ったアグラエは、
なんとしても仕事を続けるために、
移転先のインドへ転勤を希望する。
はるか遠くインドに向けて、
同僚二人とともに車に乗り込んだアグラエ。
女たちの波乱万丈なロードムービーが始まる。」

そう、たしかにこれはロードムーヴィーなんですが、
その最大の特徴は、
その旅の目的が、
「クソ仕事(le job de merde)を続けること」にある点です。
インドに行っても、
給料はすごく下がるし、
うまくやっていけるかどうかもわからない。
でも、この「クソ仕事」が、
彼女はどうじても必要なのです。

冒頭では、
グローバリズム系企業の身勝手さがコミカルに描かれますが、
いったん「旅」に出ると、映画の様相は変わり、
さらに、終わりに近づくにつれて、
ヒロインの顔つきも変わってゆきます。
もちろんこの「旅」は、
現実的でない部分も含まれますが、
見ているときは、そんなことは感じませんでした。
ヒロインのひたむきさが、
そうした印象を越えていたのだと思います。

旅芸人、兵士、医師……
みんな魅力的で、
好きな作品でした。