今日、わたしが担当している授業は、
試験を含めてすべて終了しました。
(パチパチパチ!)
あとは試験の採点などがありますが、
これも来週には終わるでしょう。
今年の授業で印象に残ったのは、
まず、大学院の授業で、
久しぶりに「東京詩」を取り上げたこと。
7人のクラスで、その内5人が建築系、
2人が総合芸術系だったのですが、
やはり、ちがう専攻の院生がいると、
見方も感じ方も違うので、
刺激があっていいと思いました。
またこの「東京詩」では、
今までは、
20世紀、つまり明治時代の後半に入り、
詩の対象が拡大してゆく過程で、
都市(ここでは東京)もまた、
そうした対象になってゆく、
みたいな言い方をすることが多かったんですが、
今回は、(まあ大して違わないんですが)
都市というものはすでにあって、
でもそのことと、
人がそれを「都市」だと意識することの間にはちょっと差があって、
この「意識」の始まりの一つの現われが、
詩の中に呼び出された「東京」(の断片)なのではないか、
みたいな言い方をしてみました。
これはたとえば、
A子さんはずっと近くにいて、
「わたしは」そのことに特別な意識はなかったのだけれど、
ある事件をきっかけに、突然、
彼女が女性であることを意識し始めた、
みたいなことなんでしょう。
もしろんA子さんは、
初めからずっと女性だったわけです。
そしてもう1つ。
これはとても単純なんですが、
「ワールド映画ゼミ」で、
『わたしは、ダニエル・ブレイク』や『パレードへようこそ』を通して、
イギリスを取り上げたことです。
これはわたしには新鮮でした。
今までは、
ロンドンのエレファント・キャッスルなど、
ごく一部の地域に触れるだけでしたから。
授業時間が限られているので、
新たな要素を次々に増やすことはできないんですが、
やっぱり更新は必要ですね。