2020年9月14日月曜日

偶然は一度

『愛の不時着』も、

(まだ途中ですが)『梨泰院クラス』も、

たしかに「おもしろい」です。

どうしても最後まで見てしまいます。

が、

(そんなに強く指摘する気は全然ないのですが、)

どちらのドラマも、

かなりの回数、「偶然」の出来事が起こります。

しかもそれは、「ふつうにあるでしょ?」みたいな感じで、

そもそも偶然でさえないような描かれ方なんですが、

いやいや、それってかなり偶然、という感じ。

ただここで言っているのは、

たとえば前者なら、

パラグライダーが竜巻に巻き込まれ、北朝鮮に到着した、

という点のことを言っているわけではないんです。

もっと、通りでばったり会うとか、そういうレベルのこと。


思い出すのは、

「偶然は、一度だけならいい」

という、セオリー(?)です。

これ、もうどこで読んだのかもおぼろなんですが、

(吉本ばななのエッセイだったような……)

小説において、一度の偶然はいいけれど、

何度もはダメ、という内容でした。

たしかに、生きていれば、偶然てあります。

たとえば、何年も会ってなかった人と、

けっこう混んでる山手線の中で会ったこともありますが、

これって、ドアが1つちがえば、

お互い気づかなかったはずですから、

やっぱり偶然ですよね。

(だから逆に言うと、隣の車両には知り合いがいるかも!?)

でも、

「嘘」である小説で許される偶然は、一度だけ。

二度以上は、もう、エンタメ……。


この「セオリー」が正しいかどうか、

そもそもそれも分からないんですが、

なんとなく、わたしはそう思っているのでした。