今日は、成績付けの後でちょっと集中力に」自信がなかったので、
何か軽めのものを、
と思って見始めたのが、
『奥様は妊娠中』(Énorne)2020
です。
マリナ・フォイスが出ています。
ある夫婦、
妻は、心配症で、デリケート過ぎる、有名ピアニスト。
夫は、こまごまと気の利くマネージャー。
二人は演奏旅行で世界を巡っています。
で、そうした生活を続けるため、
子どもは作らないことで合意していたのですが、
ある時、機内での緊急出産に立ち会った夫が、
唐突に子供が欲しくなり、
妻に飲ませるはずのピルの代わりに、
似たようなお菓子を渡し、
結局、妊娠させてしまうのです。
当然妻は、戸惑い、怖れ、
事情を知った後は夫を家から追い出しますが……
というお話。
今見終わって、
おろしろかったんです。
ただそれは、映画のラスト、
ラヴェルのピアノ協奏曲の第二楽章が、
とてもいい感じで流れるので、
その印象に引っ張られたところもあります。
とはいえもちろん、この曲がここでいいなと感じられるのは、
映画の90分があったからでもあり……
なぜこんな中途半端な言い方になるのかと言えば、
夫が妻を妊娠させたそのやり方を、
強く批判する立場もあるからです。
フィクションとはいえ、
こうした意見を完全に無視することはできません。
が……
それでもわたしは、
映画としては、意欲的で、
なかなか良かったんじゃないかと思いました。