2013年2月16日土曜日

『汽車はふたたび故郷へ』

去年日本でも公開された、
イオセリアーニ監督の『汽車はふたたび故郷へ』、
見てみました。
といっても、この監督に思い入れがあるわけではなく、
映画監督を目指す(旧ソ連一部経った頃の)グルジアの青年が、
思想統制を逃れてパリに行くという、
その一点に惹かれたわけですが。

http://www.youtube.com/watch?v=P0euejSh4y0

現実的に見えながら、
どこか幻想が入り込んでいる感のある作品で、
パリにあふれる移民たちを初めて目にするシーンもまた、
ややそんな印象がありました。
13区なのか18区なのか、それともまた別の場所なのか。
(おそらく、場所に対する意識は希薄なのでしょうけれど。)

そして、
作家を主人公にした小説、
劇作家を主人公にした芝居、
映画監督を主人公にした映画、
などにありばちなことですが、
作り手と主人公の距離が、
やや近すぎる気もしました。