あれは1年半前、
こんな映画をご紹介しました。
http://tomo-524.blogspot.jp/2011/08/la-source-des-femmes.html
そしてやっと今日、見ることができました。
その感想は…… ちょっと残念!
お話はとっても単純。
舞台は、中東の辺鄙な村。
ここ20年も雨が降らず、土地は乾ききって不毛。
男たちは仕事もなく、ただ日がなカフェでだべったり。
一方女性たちは、遠く離れた泉まで、毎日水を汲みにいかねばなりません。
(タイトルの La source des femmes は、「女性たちの泉」ですね。)
そのために流産する女性も多くて。
こんな「分業」だから、もちろん食事の支度も農作業も子供の世話も、
み~んな女性の仕事。
しかも親たちも、女の子は学校に行かせないから、読み書きもできない。
そしてそうした見ていられないほどの不平等を、
男社会の代弁者として正当化するイスラームの指導者。
2時間の映画は、この対立のみを描きます。
画面は輝き、単調な背景と前景の色彩のコントラストも見事。
女優さんたちは、まさに豪華。
節度もあるし、まじめだし。
じゃあなぜ気持ちが入っていかないかといえば、
それはあまりにイライラさせられるからです、
劇中の頑迷な男たちに。
彼らの中には、言うことをきくまで殴る、
それで死んでもかまわない!
と言い切るものさえいます。
映画自体は、もちろん女性たちを応援しています、が、
ここまで男たちの女性いじめがひどいと、
どうなんでしょうという気さえしてきます。
でもこれだけウザいので、たしかに、
「旧弊なイスラーム」に対する変革の意思は強まるでしょう。
映画の女性たちも当然ムスリマなのであり、
彼女らは「新しく開かれたイスラーム」を求めているのです。
まじめな映画だとは思うんです。
でも、これだけのキャスティングができるなら、
この程度では物足りない気がします。
モッタイナイ!