今日見たのは、2008年に日本でも公開された『パリ』です。
当時、おもしろいようなおもしろくないような、
なんとも言えない印象でした。
今回はフランス語字幕で見てみたのですが、
まだはっきりしない感じが残りました。
http://www.youtube.com/watch?v=sHYcZpsbOnM
好きな場面は、モンパルナス・タワーのてっぺんでの散骨とか、
カメルーンから来たブノワがノートル・ダムと絵葉書を見比べているところとか、
移民系の人たちがたくさん出ているところとか、
そのほかにもいくつもありました。
逆にイマイチ乗れないのは、
たとえば冒頭の「スタイリッシュな」カメラワークとか、
サティの音楽のベタ過ぎる使い方とか、
ボードレールの長過ぎる引用とか、
あざとい感じの編集とか、
主人公がパリの真ん中に住んでいるお金持ちなのに、
そのお金がどこから来るのか説明なしとか、
要は、ちょっと「イキッテル」、あるいは「雑な」ところです。
(やたらと sex シーンが出てきて、それも「?」な感じです。
ただそれはまあ、「死」と拮抗させているんだろう、とは思います。)
しかしそれにしても、
この出演者の豪華さは驚きです。
主役級はもちろん、それ以外にも、
カリン・ヴィアールやジル・ルルーシュ、ファリダ・ケルファ。
パン屋さんで働くアラブ系移民2世を演じたサブリナ・ウアザニは、
『キラキラしてる』で、レイラ・ベクティとバイト仲間だった女優さんです。
ランジスで働く花屋さんを演じたオドレ・ラミーも、
『キラキラ』では重要な役でした。
クラピッシュ監督なら、最近の、
『フランス、幸せのメソッド』のほうが、おもしろかったかな。
http://tomo-524.blogspot.jp/2013/02/blog-post_17.html