『暗黒街の弾痕』(1937)
を、大学院のゼミで見てみました。
院生の一人はラングのファンで、
全作品をDVDで揃え、
この映画のこの部分、
という感じで、
よく見ているそうです。
わたしは中学生の頃、
友だちとテアトル新宿に行って、
この映画と『歴史は夜作られる』の2本立てを見ました。
このことは、
なぜかとてもよく覚えています。
『暗黒街の弾痕』の原題は、
You only live once
ですが、この映画が中学生には新鮮でした。
特に once が。
例の院生の説明によれば、
なにかこう、
よんどころない歯車に絡め取られていく感じがラングにはあるということなんですが、
once というのは、
それと見合っている気もします。
途中で殺されるのが神父であり、
その後赤ちゃんが誕生する場面はどことなくキリスト生誕を思わせました。
神なき世界での新たな「神」の誕生、
と言えば大げさでしょうか?