映画のゼミで「分析」の方法を説明するとき、
何か役に立つかな? と思って、あまりふだん読むことがない本を買ってみました。
この本です。
『キャラクターからつくる物語創作再入門』
アマゾンの紹介が、
かなり詳しいです。
説明の題材として、
映画もかなり挙がっていました。
言ってることは分かりやすくて、
たしかに「ハリウッド映画」なら、
当てはまる作品がいくつもありそう。
で、その代表の1つが、
『カーズ』(2006)
だったので、
久しぶりに見てしまいました。
やっぱりとても分かりやすくて、
1本見た後でも、
頭がほとんど疲れていないという、
珍しい現象が起こりました。
これは伏線、
と明らかに分かる箇所がいくつもあり、
ちゃんと回収されるのでスッキリします。
構造を理解するには、
こういう映画を題材にするといいかもしれないと思いました。
現国の問題(小説の場合)でも、
映画や小説(ベタな場合)でも、
基本は、
1)主人公(たち)がある状態にある
2)事件が起こる
3)主人公(たち)の考え(生き方)や状況に変化が起こる
という流れなので、
まあ受験の場合は、
これは知っておいた方がいいのでしょう。
変化が起きるポイントに注目して、
その前と後の違いを考えればいいわけですね。
『カーズ』の場合も、
1)マックイーンは、「勝つこと」に至上の価値を見出している
2)たまたま田舎町に入りこみ、そこに留め置かれる。
(そして、かつてのチャンピオン、
弁護士としてのキャリアより暖かい暮らしを選んだ女性、
主人公を「友だち」だと思ってくれるサビだらけのクルマ、
などと交流する。)
3)マックイーンは、「仲間」こそが価値だと悟る
という感じ。
ベタだし、深みはありませんが、
かっちりとできてるのは確かですね。