『まほろ駅前多田便利軒』(2011)
『まほろ駅前狂騒曲』(2014)
を見てみました。
原作は三浦しをんです。
多田と行天(ぎょうてん)。
30代に見える二人は、もと中学の同級生。
離婚後、仕事を辞めて便利屋をしている多田のところに、
いかにも風来坊的な行天が転がり込み、
そこから物語が始まります。
しけた(←これは否定しているのではなく)バディものと言っていいのでしょう。
この映画のおかしみは、
まさにこの二人の関係から生まれています。
とはいえいくつか縦軸となるテーマもあり、
その第一は、親子とはなにか、なのでしょう。
そしてこのテーマの描かれ方は、
まあ、ふつう。
そもそもこの二人がもろもろから逃げている「こども」なので、
このテーマが深くなりようはないのでしょう。
1作目、2作目を通して、
徐々に二人の過去が語られるんですが、
それを踏まえても、
この二人の現状は、「こども」的。
もちろん、ある程度は「成長物語」になってますが、
そこに力点を置いているわけでもない感じがします。
見ているぶんには、
それなりにおもしろいんです。
でもやっぱり、どこまでいってもエンタメではあります。
どちらかというと、
「ドラマチック」な第2作の方がおもしろいと感じました。
ちょっと、『傷だらけの天使』を思い出しました。