たしかに日本ではマイナーではあるけれど、
シュルレアリスム詩を語るときには決して欠かせない存在である、
ロベール・デスノス。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AD%E3%83%99%E3%83%BC%E3%83%AB%E3%83%BB%E3%83%87%E3%82%B9%E3%83%8E%E3%82%B9
実は、もうずいぶん古い話になりますが、
大学の卒業論文では、この詩人のことを研究しました。
(「研究」というほどではないですが。)
そしてその後も何本か、
彼の詩について論文らしきものを書き、
ユリイカでも一度、デスノスについて書かせてもらったことがあります。
(ユリイカに書いたのは、それが初めてでした。)
つまりデスノスは、
わたしにとってはとても親しい詩人です。
なんといっても、詩がいいですし。
J'ai tant rêvé de toi
Que tu perds ta réalité…
そんなデスノスについての、評伝が出ました。
『ロベール・デスノス――ラジオの詩人』(水声社)小高正行
http://www.suiseisha.net/blog/?p=4444
この詩人の日本での本格的な紹介は、
これが初めてでしょう。
とても読みやすく、いい本だと思います。
ほんとに不思議なんですが、
デスノスのとてつもなく長い詩に、
The night of loveless nights (中身はフランス語です)
というのがあるんですが、
かつてこれをがんばって訳したので、
それをどこかに発表できるかなと、
最近、ふと思ったりしていたのでした。
(デスノスのことを考えたのは、久しぶりなんですが。)
デスノスが日本でも読まれるようになれば、
わたしも嬉しいです。
この本は、きっとそのきっかけになってくれるでしょう!