2週間ほど前に、Bande de filles のことを書きました。
http://tomo-524.blogspot.jp/2015/06/bande-de-filles.html
これはとってもよかったのですが、
これを見たとき、ある映画を思い出しました。
で、今日また見てみました。
これです。
http://tomo-524.blogspot.jp/2013/10/samia.html
まず、両者の冒頭に、
ヒロインが学校の女性の先生と面接する場面があり、
そこでヒロインたちは、
この成績では、レジ係か店員として生きていくしかないわね、
という内容の宣告を受け、
それが二人のその後の行動に影響を与えることになる、
という要素があります。
そしてもう一点、
Bande de filles では、
あのリアーナのDiamonds に合わせて少女たちが踊る場面が
とりわけよかったのですが、
実はSamia のほうでも、それに似た場面があります。
ただこちらは、時間も短く、ちょっと遠慮がち。
しかも曲目はドナ・サマーのShe works hard for the money (!)。
これでは、
"We're beautiful like diamonds in the sky"
と歌うのとはずいぶん違いますが。
とはいえ、雰囲気はとても近いものがあるとは思うのです。
またさらに言えば、
背景にあるのが、
一方はアラブ社会であり、
他方は黒人社会であるわけですが、
少なくとも少女たちにとってそれは、
男性中心主義的暴力、として立ち現れます。
だからヒロインたちの道行きは、必然的に、
こうした厚い壁との対決を余儀なくされます。
Samia という作品は、
アラブ社会の日常を描こうとしている点などは、
『アイシャ』に通じるものもあります。
マルセイユを舞台とした映画としては、
忘れられないものの1つです。