2022年8月15日月曜日

「日本左翼 100年の総括」

文藝春秋の先月号の特集、
「日本左翼 100年の総括」
を読みました。

全然知らなかったことは勉強になり、
曖昧だったことははっきりしたし、
それはもちろんよかったのですが、
やっぱり、なんとも言えず重い感じもありました。
ただそれは、対談している二人の責任ではまったくなく、
テーマそのものの重さなんですけど。

日本の戦後左翼はなぜ育たなかったか。
その理由の1つは、
いわゆる社会民主主義を、
自民党が行なってしまったこと。
で、その代表が田中角栄。
彼は、(アメリカがそうし向けたわけですが)
官僚主導の再配分ではなく、
政治主導のそれを、公共事業を通して行ないました。
ただそれは、
やがて汚職と利権にまみれ……。
そしてこの社会民主的な流れを断ち切るのが、
ご存じ小泉民営化。
この新自由主義的方策への方向転換によって、
日本の社会民主主義は風前の灯火に……

ただ公明党は、
(宗教的価値観をカッコに入れれば)
言っていることは社会民主主義的。
なぜ彼らが。ネオリベ自民と同床できるのか。
それはたんに、
両者とも、
権力に執着しているだけ。
高市氏が首相になれば、
自公の連携は破綻するだろう……

読み応えありました。