こうやってブログなんてものにトライしてみると、ほんとに自分で考えたことって少ないよなあ、と思います。少ないっていうより、ほとんどないっていうか。どこで読んだのか、誰に聞いたのか、もう覚えていないた~くさんのこと。それを書いてるんですね、きっと。だからもしかしたら、それ、おれが教えてやったことだろ! と思う方がいらっしゃるかもしれません。当然です。でも、すみません、もうどれがどれだかわかりません!
「フランス語の先生」という仕事を、もうかなり長くやっていますが、もちろん、「フランス語がわかった」なんてとても言えません。ああそうだったのね、なんてことは、今でもよくあります。ま、それは日本語だってそうですものね。外国語なんだから、余計そうです。
(今ふと思い出しました。これは数年前、高橋啓さんという翻訳の方を交えて話しているとき、彼がつぶやくように言ったのです。
「翻訳した本が、そろそろ100冊になるんだけどさ……、このごろやっと、少しフランス語がわかってきた気がするんだよ」
高橋さんは、気取ってこんなことを言う人じゃないんです。)
大学で、「フランス語の先生」たちは、どんな話をするのか? もちろん、人によるのでしょうけど、わたしの周りでは、けっこう「フランス語」の話が出ました。正確に言うと、「フランス語のある項目の説明の方法」、という感じでしょうか。何通りかの説明を試みても、どうもうまく説明できていない気がするとき、そういう雑談の席にその話題を放るのです。
「いやあ、関係代名詞の dont 、どうやって説明してます?」
みんなで色んな方法を出し合うと、たいてい気づくこと、それは、そもそも自分がちゃんと分かってなかった! ということです。それじゃあ、ちゃんとした説明ができるわけないですよね?
大学で使う教科書類も、ずいぶん種類があるのですが、わたしは好きなので、けっこう細かく読みます。ああ、この先生はこの説明か、でもここは、あそこの伏線だってことを、もっと感じさせた方が後で楽かもなあ、ん、こんな分類もできるのかあ、お、これは新しい切り口だ、なるほどね~…… なんて。
というわけなので、このブログも、わたしが作った(ことになってる)いくつかのテキストも、考えてみれば、たくさんの仲間たち(たとえ直接は知らなくても)の「汗の結晶」なのです! もちろんわたしも、誰かに何かを振られたときは、知ってる限り全部提供してます。つまり、バトンを渡します。今回の「まいにち」では、だいぶレナさんから学びました。レナさんも、惜しみなく教えてくれるので!
というわけで、テキストはこうして作られる、をお届けいたしました!