2008年6月21日土曜日

六本木の夜は更けて


近代詩に現れた<東京>のゼミでは、色々な作品を読むことは当然として、それ以外に2つ、学生自身が詩を書くことと、もう1つ、<東京>が現れていると思うものを見つけてきて発表すること、がノルマになっています。以前のこのブログでも、Bump of chiken についての発表のことに触れましたね。

あれ以来、ヴィジュアル系やらなにやら、いくつかのバンドが授業に登場しましたが、その中に、あのDJ.Ozma がいました。「あの」というのは、もちろんあの紅白での一件のことを指しています。(ものすごく隅っこではありますが、NHKからみの仕事をしている今、あの紅白事件が、内部的にどれほど騒ぎになったか想像できる気がします。)ま、それはともかく。

Ozma の歌のイメージは、たとえば、派手なお姉さまたちを乗せて派手なクルマを飛ばし、もちろんカーステレオは大音量。「ギロッポン」のクラブに乗り付けて盛り上がろうぜ! という感じです。まあ、元気な都会のワカモノが飛ばしてるなあ、という感想だったのですが、Oさんの発表によると、どうやらあれは、ある種の「応援歌」らしいのです。でも一体誰を応援する? それはもちろん、リスナー全員を。あるいは、応援されたいすべての人を、ということになるのでしょうか。ストレートに「がんばれよ」と言うのは照れくさい。一つの「飛ばしてる」キャラを生きて見せること、それそのものが1つの「応援歌」なのだ……

さて、今日の夜、まさにその六本木はヒルズ近くの中華料理屋で、40人程度の(大学関係の)懇親会がありました。で実は、日本語表現の先生や、TAの方々と話しているときに、今のOzmaのことを話題にしてみました。場所が六本木だという気持ちもありました。すると、事務担当の女性の1人が、顔を輝かせて言いました。

「わかりますよ。50過ぎのオバサンにもわかります。あれは『応援歌』ですよ」

とすると、もしかしてわかってなかったのはわたしだけだったのでしょうか? Oさん、あなたの見方の味方と、今夜会いましたよ!