その日は、夜7:00から池袋のジュンク堂でトーク・セッションがありました。同僚の管啓次郎さんが、フランス文学者の工藤庸子さん、それからグラフィック・デザイナーの鈴木一誌さんらと「映画と文学」について熱く語る! らしい。これは聞き逃してはならじと、5時間目の授業をちょっと早めに切り上げ、スクール・バスに飛び乗りました。
雨が降っていたけれど、バスも電車も順調で、池袋駅に着いたのは6:30過ぎ。ただ、予約してあるとはいえ、開始10分前には着きたいし、歩いて7、8分かかるとなると、食事時間は……10分! ということで、駅構内のコンビニでおにぎりとお茶を買い、あまり人通りの多くない地下通路の一隅で食べ始めました。
こんなところで晩ご飯を食べるのは初めてでしたが、まあなんというか、こういう場所で「定点観測」するのはやはりおもしろいです。仕事が終わって帰る勤め人、OLさん、飲みにでも行く雰囲気の人、これから仕事に向かうらしい女性たち、これからのことを決めかねているワカモノたち…… おなじみの風景ではあるけれど、やはりわたしは好きです。
会場に着くと、もう席はほぼ一杯でした。ただわたしは1人だったので、苦労はせず席につけました。やがて、セッション開始。話題の中心は、今も岩波ホールで上映されている、ジャック・リヴェット監督の、『ランジェ公爵夫人』。(わたしがこの数日前に行ったときは、昼の部だったのに、けっこう長く階段に並ばされました。)3人の話は、これは見事に予想通り、わたしが気づかなかったことだらけで、感心することしきりでした。そして内容以前に、3人の方の「エネルギー」が伝わってきて、充電してもらっている感じがありました。
この種の、大きな書店が催すトーク・イベント的なものは、定期的におこなわれています。各書店のHPなどを見れば、すぐにわかるでしょう。これ、楽しいです! 出演者の方も、おそらくほとんどノーギャラのはずで、まあある種の「ファン・サービス」的な性格もあるのでしょう。こうなったら、どんどんサービスされちゃいましょう!
で、事件はその後に起こったのでした。つづく。(つづく、かい!)