2008年6月3日火曜日

フランス映画ゼミ・1


「フランス映画ゼミ」が好調だ、と思う。ほんとうは、少しは言うべきことも考えてあったのだ。でも、学生のレポートがそれなりに充実しているので、これはつまらない能書きを並べるより、実作をどんどん見せた方がいいと判断して、なるべく(シラバス以上に)見せるつもりです。ちなみにここまで見てきたのは、こういう映画です。(このリストがあれば、ご家庭で「フランス映画ゼミ」が再現できます!)

1)『勝手にしやがれ』(ヌーヴェル・ヴァーグ)
2)『ニキータ』     (心理アクション)
3)『赤ちゃんの逆襲』(コメディー)
4)『アンダルシアの犬』(シュルレアリスム)
5)『パリの確率』(これは今日「起・承」まで。)(SF)

なるべく「学習効果」が上がるような作品を見るつもりなのだけれど、こうして並べてみると、もろにわたしの好みで、ゼミ生のみなさん申し訳ありません! 

中で好評だったのが、『赤ちゃんの逆襲』。これは以前にもこのブログで取り上げました。あの時点ではちょっと不安もあったのですが、レポートを見て、これはみなさんにもお勧めできると確信しました。(繰り返しますが、やや「激しい」シーンがありますので、ご注意ください。)

今日の前半には、『アンダルシアの犬』(15分・写真)を見ました。これはまあ、全編夢だと思ってください、と前置きしたので、大丈夫だった、かな? レポートを待ちましょう。

実はわたしは、この『アンダルシアの犬』の監督であるルイス・ブニュエルが大好きです。彼の作品で1本だけ挙げるなら…… やはり『欲望のあいまいな対象』でしょうか。これは女主人公が、なんと「2人1役」(「1人2役」じゃないですよ?)、しかもその声も、どうも「顔」以外のものが使われている箇所もあるという、ブニュエル以外にはありえない演出法が取られています。訳のわからないものが好きな方、どうぞこの映画をご覧になってください。何度見ても、謎は深まるばかり!(ほんと、何度見たことでしょう……)
「フランス映画ゼミ」報告、次回もお楽しみに!(ってへんな終わり!)