昨日見た
Amour sur place ou emporter (「恋は店内で、お持ち帰りで?」)
のヒロイン、アメル。
思えば、彼女と似た、
アラブ系のヒロインたちがいたのが思い出されます。
列挙すると
アイシャ(『アイシャ』)
ジェミラ(『シェバ・ルイーザ』)
アメル(『恋は――』)
です。それぞれ
アイシャ
年齢:25歳
仕事:自動車修理工場の事務
恋人:ヨーロッパ白人(有能なサラリーマン)
住所:ボビニー
家族:両親と4人兄弟
ジェミラ
年齢:29歳
仕事:パリの保険会社(高層ビルのオフィス)
恋人:ヨーロッパ系白人(上司)
住所:ル・プレ=サン=ジェルヴェ
家族:両親と2人兄弟
アメル
年齢:29歳
仕事:スタバの店長
恋人:マリ系黒人(91の住人。芸人を目指してバイト中)
住所:パリ10区
家族:両親と自分
これで近いと言えるのか、そうでもないのか、
難しいところですが、
ただなんといっても彼女らの共通点は、
アラブ系であることと、
それゆえに、
家庭内の旧い価値観と、
フランス的・近代的な価値観との間にいて、
その2つを生きようとしていることでしょう。
特にアメルの場合、
男性経験は「24人」と(冗談で?)豪語しながらも、
いざ父親の前になると、
いきなりアラブ的価値観に迎合したりもします。
(もちろん、そうせざるを得ないと感じる、ということですが。)
そして、考えたい感じがするのは、
この3人が、
2つの価値観の間でどうふるまったか、
ということです。
そもそもこの試みは、
うまくいくはずがないのです。無理なんですから。
そのへんを、
それぞれの映画はどう描いたか、
そう言い換えても同じことになるのでしょう。
これは、ちゃんと書こうとすると、
何か月かかかりそうです。