ダニエル・オートゥイユ主演のフィルム・ノワール、
『マルセイユの決着』
を見てみました。
共演は、モニカ・ベルッチです。
https://www.youtube.com/watch?v=N7V8-1uLasc
メルヴィルの『ギャング』のリメイクということですが、
まず個人的な感想を言うなら、
ダニエル・オートゥイユは、
フィルム・ノワールが合ってないと思います。
やさぐれたところがないし、
暴力的でも、また抑制的でもないし。
そして決定的なのは、影がないこと。
いい役者だとは思いますが、
ギャングはピンときません。
この映画でいい感じだったのは、
器の小さい、小物のワルを演じたジルベール・メルキでした。
ギラギラしながら、無理して背伸びする男を、
じんわり演じていました。
(『イブラヒム』のモモの父親役のユダヤ人俳優です。)
あとは、マルセイユの路地の感じなんかを、
もっとイキイキと使えばいいのに、
とも思いました。
そして、この物語では「プライド」が問題になるのですが、
あんまり「プライド」に興味がないわたしとしては、
感情移入しづらかったです。
ただし、モニカ・ベルッチは、ゴージャスできれいでした。